浜田省吾ヒストリー② アルバム「LOVE TRAIN」
昨日から、浜田省吾さんのカテゴリーを設けて記事を投稿し始めましたけれど
やはり、彼の影響力は大きいですねぇ(+o+)
アクセス数が一気に伸びるんですΣ(・ω・ノ)ノ!
省吾さんファンとしては、読んでいただけて嬉しい限りです(*´▽`*)
さて、浜田省吾さんの歴史を振り返るコーナー、2回目は
アルバム「LOVE TRAIN」
このアルバムは、ファーストアルバムの粗削りなカラーとは、一変して
ロックの要素を省いてしまっていて、ポップな歌を集めたアルバムでした。
いきなり、打ち出してきたカラーが変わるので
ファーストアルバムを聞いた後に、このアルバムを聞くと驚きます(;'∀')
どうした?何があったんだ?と感じますよ(*^^*)b
そうなった要因は、省吾さん自身の意思ではなく、事務所の方針にあったんですよね。
70年代後半という時代は、ロックよりポップな歌が流行り始めていて、歌謡曲がヒットする時代でした。
それに合わせるかのように、省吾さんも万人受けをするポップな方向で行こう!と、事務所側が決めたんです。
ミュージシャンと言えども、まだ即戦力になれない時期と言うのは
サラリーマンのように上からの指示には、逆らえないところがありますよね。
もともと省吾さんは、以前からバラードも作ったりしていたので
メロディーメーカーとしては、そっちを大々的に売り出した方が良いんじゃないか?と言うことで
セカンドアルバムは、どちらかと言うとロックミュージシャンと言うより、ポップアーチストと言うイメージが強くなりました。
ただ、作曲は省吾さんが全てやっていましたが、このアルバムからは
作詞の方は、何曲か作詞家に依頼するようになったんです。
「LOVE TRAIN」と言う歌の歌詞は「松本隆さん」が。
「五月の風に」と言う歌の歌詞は「伊藤アキラさん」が。
それぞれ手掛けてくれていました。
そして「LOVE TRAIN」の歌詞について、省吾さんは、こんな風に感じて
いました。
僕は松本隆さんとは直接会っていないんです。
今思えば、非常にプロフェッショナルな詞だと思うんだけど、自分で詞を書いてたから、当時は凄く違和感があったのを覚えています。
あまりにシャープ過ぎて、自分の朴訥な感覚から離れた感じがして。
客観的に見ることが出来なかったのかもしれない。
改めて思えば、シングル盤に向いたポップ・チューンという感じですが、しばらく嫌ってました、この曲を。
(著書「浜田省吾事典」より)
おそらく、この歌詞は省吾さんからみると、スタイリッシュで洗練されすぎていて、綺麗すぎたんでしょうね。
松本隆さんの手掛ける歌詞というのは、多くのアイドル歌手にも提供してきたように
その内容は、とてもキラキラしていて輝いています。
当時、ぶっきら棒で、とんがっていた省吾さんにとって、それは似つかわない世界観だったかもしれません。
これは俺じゃないと感じて、違和感を感じるのも当然だったんでしょう。
ただ、振り返った時に「嫌っていました」と、ぶっちゃけて言ってしまう省吾さんも、正直ですが(笑)
でも、その後長い年月をかけて、この歌詞を素直に受け入れられるようになったんでしょう。
去年、アレンジを変えてリメイクされて、新たにシングルCDとして発売されていました(*^^*)
アルバム収録曲は
- 雨の日のささやき
- 恋に気づいて
- 君に会うまでは
- 愛のかけひき
- 君の微笑
- LOVE TRAIN
- ラスト・ダンス
- 五月の風に
- 悲しみ深すぎて
- 行かないで
このアルバムの中で、私の好きな曲は
- 君に会うまでは
- 愛のかけひき
- 君の微笑
- LOVE TRAIN
- ラスト・ダンス
- 行かないで
やはり、切ないバラード系が多いですねぇ。
ファンの間では「君に会うまでは」と「君の微笑」は絶大な人気があります。
「ラスト・ダンス」と言う曲は、近年ではライブの最後に歌われることが多くなってきましたねぇ。
ラストを締めくくるのに、ちょうど良い歌なんだろうなって思います。
まぁ、その後にアンコールで、他の曲が歌われますけれどね( *´艸`)
そしてそして、このアルバムについて省吾さんは、こんな風に語っています。
これは正直言うと、当時トラック・ダウンが気に入らなくて、3カ月間聞かなかったんです。
今思えば凄くいい曲があると思うんです。
もう絶対に書けないような初々しい少年の歌詞だしね。
ファースト・アルバムを出して、これで終わりだと思ってたんだけど、もう1枚アルバムを作ってみようって話になって。
なにしろこの頃は、1枚1枚「これで終わった」って感じでしたからね。
1万枚も売れなかったわけですから。
ファースト・アルバムが、あまりにヘビーだから、もっとポップな曲作ろうよ『愛奴』の「二人の夏」とか「恋の西武新宿線」とか、ああいうメロディー・メーカーとしての浜田は絶対いいんだから、その部分を出そうよということで。
ディレクターの蔭山さんも、プロデューサーの幹治さんも新人だし、全員やることが初めてのことで、なんの経験もなくて、本当に紆余曲折を繰り返しながら作った。
だからこの時、極端なまでにポップで(笑)
(中略)
ただ楽曲はいいんだけど、音が悪いし、ヴォーカルも妙に甘ったるくて。
それがあって『SAND CASTLE』というのは、特にこの中から曲を選んでるんです。
(著書「浜田省吾事典」より)
こだわりと自負があるゆえ、トラック・ダウンの仕方に納得がいかなくて
完成したアルバムを聞くことができなかったんでしょうね。
物を作りあげてゆく人は、きっと皆さん同じなんだろうなと思います。
妥協はしたくないけれど、どうにも出来ない心の葛藤がありますしね。
ここで出てくる『SAND CASTLE』というのは
後に、バラード集として過去のバラード作品を、アレンジし直してリメイクして、発売したアルバムのことなんですが。
3部作まで出していますけれど、その中の第一弾だったんです。
私が省吾さんのファンになったキッカケの歌二曲「片想い」「いつわりの日々」も、そのアルバムに収録されていました。
新旧どちらのアレンジも、私は好きですけれどね!
このアルバムで、音楽の方向性を変えてみたものの…その結果はいかに?
と気になるところですが。
そのお話は、次回に続きます(*^_^*)