浜田省吾ヒストリー⑨ アルバム「DOWN BY THE MAINSTREET」
実は、この記事で100記事目です(*^^*)
その100個目の記事を飾るのに相応しいのは
やはり私的に、このカテゴリーしかない!ということで。
浜田省吾さんの歴史を振り返るコーナー。
今回で9回目です。その9回目のアルバムは…。
アルバム「DOWN BY THE MAINSTREET」
前回のアルバムは、核や社会の問題を取り入れながら
「希望ヶ丘ユータウン」という「街」で起こる物語を描き
壮大かつ重いテーマを掲げるアルバムになりましたが。
今回は、もっと身近なことを題材にしようと考えて作られたアルバムになっています。
今度は「街」から舞台は「道(ストリート)」に移り
そこで繰り広げられる少年達の物語を描いている感じかな。
このアルバムは、私が省吾さんのファンになってから
リアルタイムで発売されて、リアルタイムで買ったアルバムでもあって
個人的に思い入れのあるアルバムだったりします。
まだ、このアルバムが発売される少し前。
その年のGW。ちょうど今頃ですね!
横浜スタジアムで野外コンサートが開催されてね(*^^*)b
初めて省吾さんのライブを見に行ったんですよ(^v^)
球場のスタンド席だったのでね。
省吾さんの姿なんて、豆粒くらいにしか見えないんですけど(笑)
でも、初めて生歌を聞けて感動して帰ってきたことを
今でも鮮明に覚えています。
そして、このアルバムが発売された後、秋ごろかな?
コンサートツアーがスタートして
八王子市民会館でも、ライブが開催されたので
そのライブにも行くことが出来たんですけど
今じゃ、八王子の市民会館は規模が小さくて
もう来てもらえなくなり残念です(._.)
それだけビックになったことなんでしょうけど
一抹の寂しさも感じますねぇ。
っと想い出話は、さておいて…。
このアルバムと言えば、代表的な歌は、やっぱり「MONEY」ですかねぇ。
たまに、お金にまつわるTV番組で、BGMに使われます(笑)
マネ~~って叫ぶ歌。
お金は国も人も狂わせるっということを歌っている歌なんですけど
パッと見は
「お金がほしい!大金を手に入れてビックになって見返してやる!」
っという内容の歌詞なのですが、まぁ世の中の風潮を揶揄している歌です。
でも、イントロからしてカッコ良くてね(^o^)v
ノリノリのロックで、カラオケで歌っているとストレス発散になります(笑)
フラストレーション溜まっている時に、お勧めの歌かな。
そんな「MONEY」について、省吾さんは↓こんな風に語っています。
歌詞は聞いてもらって感じてくれればいいんだけど
ただ、日本で❝お金❞について歌った歌って凄く少ないと思うのね。
今回、生身の身体から出ている歌を作りたいっていうのが凄くあって
人間、金とか仕事とかS○X…。
そういうものって1番身近なんじゃないか、それを避けて通れない。
そのもの❝MONEY❞を、どういう風に歌おうかと思った時に
たとえば、こういうのがあるのよね。
僕の好きな歌にケニー・ロギンスの「ダニーズ・ソング」っていうのがあるんだけど
これはケニー・ロギンスが彼のお兄さん夫婦に子供が産まれた時に作った歌で
❝子供が産まれたけど僕たちには、お金がない。でも愛情があるから、うまくいくよ❞っていう歌で、すっごい好きなのね。
僕も本当なら、そういう風に歌いたいし、みんなにも、そういう風に思ってもらいたい。
でも、敢えて❝オレは金が欲しい❞っていう歌を作りたかったんだ。
著書「浜田省吾事典」より
その捻くれ方が、省吾さんらしくて良いんですよね。
ストレートに優しい歌を歌っても、綺麗事になってしまうこともある。
だったら逆をいって、お金が欲しいと叫びながらも
実際には、お金は人も国も狂わせて破滅へと導くものでもある
でも、皆そのことに気付いていない
っと皮肉ってしまった方が、説得力があるような気もします。
ストリート沿いに済む貧しい少年が、成り上がることを夢見て叫ぶ歌でもあり
その実、バブルで我を見失った金持ち達を揶揄する歌です。
そして「DADDY’S TOWN」という
父親が汗と油にまみれて働く工場がある町に生まれ育った少年が
もう、こんな閉ざされた町なんて出て行くんだ!
っと思春期にありがちな反骨精神を歌っている歌もあり
省吾さんの少年時代の様子が、垣間見れる歌だったりします。
(ちなみに、省さんの父親は警察官でしたけどね)
この歌は、歌詞はシリアスですけど、メロディーはポップな感じで
軽やかに少年が町を出ていく光景が、目に浮かんでくるようなんですよ。
他には
シングル盤として、ひと足早く発売されていて
アレンジを変えて収録されている「DANCE」という歌もあって
その歌が、またメチャクチャ、カッコイイいいんですよ!
歌詞の内容は、サラリーマンになった少年が
日々、抱いている失意だとか、虚無感を拭い去ろうと葛藤している歌でね。
電車に乗っている模写など読んでいると
よく省吾さんは、一度もサラリーマンをしたこともないのに
その心情や光景がわかってるなぁ~っと感心したものでした。
この歌も「MONEY」同様、フラストレーションが溜まっている時に
歌うとスッキリする歌です。
そしてそして、ライブの時に観客に向けて歌える歌を作りたいと思って出来た
「HELLO ROCK&ROLL CITY」という歌もあるんです。
この歌は必ず、ライブで歌われていて
「ハロ~! ◯◯シティー」という歌詞があり、◯◯の部分を
その日、ライブが開催された土地の名前に、変えて歌ってくれるんですけど
これ、かなり盛り上がります(^_-)-☆
アルバムの中には、バラードもありますが
「PAIN」という歌があり、亡くなった恋人のことを想う歌詞の内容になっています。
そういう内容の歌ということもあり
東日本大震災の年に開催されたコンサートツアーで
追悼の想いも込めて歌われたりしました。
アルバム収録曲は…。
- MONEY
- DADDY'S TOWN
- DANCE
- SILENCE
- EDGE OF THE KNIFE
- MIRROR
- A THOUSAND NIGHTS
- HELLO ROCK&ROLL CITY
- PAIN
- MAINSTREET
このアルバムの中で、私が好きな曲は…。
- MONEY
- DADDY'S TOWN
- DANCE
- SILENCE
- EDGE OF THE KNIFE
- HELLO ROCK&ROLL CITY
- PAIN
- MAINSTREET
そして、このアルバムについて省吾さんは↓こんな風に語っています。
「PROMISED LAND~約束の地」で凄く大きなテーマを抱えたんで
もう1回、等身大のところに戻って、普通に生きている少年達というのか
自分がかつて作り損ねた曲を作りたくて、このアルバムになったんです。
「生まれたところを遠く離れて」というアルバムを作った後
「君が人生の時」まで、凄くポップなものばっかりだったでしょう。
本当は、その頃に作らなきゃいけなかったんです。
それを初めて自分でプロデュースして作ったんです。
だからアレンジにしても、サウンドにしても失敗だらけだったんですけど
初めてプロデュース して、初めてツアー・バンドで作ったアルバムなので凄く思い入れがありますね。
このアルバムの主人公というのは、みんな少年なんです。
ここで始めたことが「J・BOY」につながるんです。
著書「浜田省吾事典」より
初めて自分でプロデュースしたアルバムということもあって
省吾さん自身も、思い入れのあるアルバムだったようですね。
そのアルバムが、私にとっても
リアルタイムで、初めて買えた思い入れのあるアルバムになっていて
運命的なものを感じて、嬉しく思ったりしました(´艸`*)
この頃のツアー・バンドのメンバーも
最高に良いメンバーが集まっていたんですよねぇ。
今のメンバーも、また違う良さもありますけれど。
そして
このアルバムは、フラストレーションを抱えた少年達の物語でもありましたけれど
それが次なる爆発的ヒットを生むアルバムに繋がっていくとは…。
当時は予想もしていませんでした。
その「J・BOY」は、省吾さんの音楽人生を思い切り変えたアルバムになっていて
初のヒットチャート1位の座を、何週にも渡って存続するようになっていくんです。
路地裏の少年だった省吾さんが、表通りに、やっと頭角を現した感じですねぇ。
そのお話については、次に続きます(*^_^*)